SDGs取り組み企業を紹介。「オシャレすぎる銀行」と話題! SDGs未来都市・熊本発「肥後銀行」のサスティナブルな取り組み

2019年12月、熊本県に銀行の概念を覆すような支店が誕生した。熊本県産の木材を使用したナチュラルで洗練された空間が特徴的な肥後銀行 子飼橋支店だ。

「うるおいある未来のために。」をブランドスローガンに持つ肥後銀行は、SDGs(※)への取り組みの一貫として、環境にやさしいサステナビリティなコンセプトで支店のリニューアルを実施した。

支店リニューアルのリリースを発表すると、SNS上で「銀行らしくなくてオシャレ」「行ってみたい」などポジティブな感想が多く聞かれた。

今回は、この肥後銀行のSDGsへの取り組みに着目し、広報担当の上村司人氏と内装デザインを手掛けた株式会社Foreque(以下:FIL)の代表・穴井俊輔氏に、支店リニューアルの経緯とこれまでの歩みを伺った。

※SDGs……持続可能な開発目標(SDGs)とは、2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として,2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標。

17のゴール・169のターゲットから構成され、地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っている。 SDGsは発展途上国のみならず、先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり,日本としても積極的に取り組んでいる。(外務省の公式HPより)

熊本の地下水保全に注力。肥後銀行のSDGsの歩み

——1925年に創業し、熊本県を中心に九州に多くの支店を持つ御行では、環境保全をはじめとしたSDGsへの取り組みを強化されているそうですね。現在は、具体的にどのような施策を実行されているのでしょうか?

上村:私共のサービスの根本である、多様なニーズに応じる魅力的な金融商品・サービスの提供はもちろんのこと、環境にやさしい地域づくりのための活動も多く実施しています。

当行は、阿蘇市にある「阿蘇大観の森」の土地を保有しており、ここでの「植樹」や「稲作」、さらに阿蘇の草原の維持活動にも取り組んでいます。

これらの環境保護活動は熊本県の地下水保全を目的としていて、当行が実施するSDGsを語る上で欠かせない内容です。熊本市では水道水を100%地下水で賄っているのですが、地下水の保有量の減少は熊本が持つ課題の一つです。

——銀行でありながら、森を保有して環境保護に取り組んでいるとは意外でした。

上村:当行は、サステナビリティというキーワードが世の中に浸透する前から環境保全に関わる活動を続けてきましたが、このたびそれらの活動を加速させていこうとの方針が決まり、先日「サステナビリティ宣言」をリリースしたところです。

環境にやさしい経営の実践や地域の課題解決の支援によって、「当行」「お客様」「地域」のいずれも持続可能な理想の姿を追求していきます。

阿蘇の木材が主役に。自然を感じる内装に込められたストーリー

Copyright© SD経営サポート , 2024 All Rights Reserved.