新型コロナで世界の貧困率上昇 SDGs達成は困難に 国連

国連のグテーレス事務総長は、2030年までに貧困の撲滅や教育の普及などを目指す持続可能な開発目標=SDGsについて、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、目標の達成が一層困難になっているという認識を示しました。

SDGsは、2015年にすべての国連加盟国が賛成して採択されたもので、貧困や飢餓の撲滅をはじめ、教育や医療の普及など17の大きな目標を、2030年までに達成することを掲げています。

国連は6日、これまでの達成状況をまとめた報告書を公表しました。

このうち貧困の撲滅については、1日1ドル90セント未満で暮らす極度の貧困層の割合が2015年の10%から去年は8.2%まで減少したものの、感染拡大の影響で、ことしは8.4%から8.8%まで上昇すると予測しています。

このため4000万人から6000万人が極度の貧困層となる見通しで、貧困率の上昇は過去20年間で初めてだということです。

また、教育の普及では、2000年に70%だった世界の初等教育の修了率は、おととしには84%まで上昇したものの、感染拡大の影響で、現在15億人の子どもが学校に通えなくなっているとして懸念を示しています。

国連のグテーレス事務総長は「目標達成は一層困難になっている」という認識を示し、各国に国連との連携を呼びかけています。

一人ひとりが気をつけていかないと本当に達成がおくれます。

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