スペイン、新型コロナウイルス対策としてベーシックインカムを導入へ

スペインは、国民が新型コロナウイルスの経済的な影響を乗り切れるよう、ベーシックインカムを導入する方針だ。

「可能な限り迅速に行う。そうすることで(人々の)役に立つだろう。これはこの非常事態のためだけでなく、今後永続的に続く」とスペインの経済大臣は語った。

具体的にいつから始まるかは、まだ明らかになっていない。

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)で苦しむ人々を助ける手段として、スペインはベーシックインカムの導入に向けて動いている。

スペインのナディア・カルビニョ経済大臣は4月5日(現地時間)、政府はこの危機を乗り越えようとする人々を支援する政策の一環として、補助金の導入を計画していると、スペインの放送局「ラ・セクスタ」に語った。

カルビニョ大臣は、ベーシックインカムの導入は「主に家庭向けだが、状況によって見極める」という。

具体的な導入の時期は示していないが、政府はこれを「永続的な」ものにしたいと考えていると大臣は述べた。

「可能な限り迅速に行う。そうすることで(人々の)役に立つだろう。これはこの非常事態のためだけでなく、今後永続的に続く」

提案は初期段階のため、スペインでのベーシックインカムがどのような形になるかはまだよく分からない。ただ、低所得者層向けになる可能性が高い。

ホセ・ルイス・エスクリバー経済保障大臣は、この措置が「最も社会的に弱い人々向けの永続的なセーフティーネット」になるだろうと、4月4日付けのスペインの新聞「ラ・バングアルディア」のインタビューで語っている。

これは、全世帯に無条件で現金を支給するユニバーサル・ベーシックインカムとは異なる。

スペインは新型コロナウイルスの感染拡大を食い止めるため、3月14日に国全体をロックダウン(封鎖)した。レストラン、バー、ホテルには営業休止を指示し、経済を事実上ストップした。4月8日現在、スペインでは新型コロナウイルスの感染者数は14万1000人を超え、1万4000人以上が死亡している。

スペイン政府はこれまで、企業と個人の両方に向けてさまざまな支援を打ち出してきた。

フィンランドでは2019年までの2年間、2000人の失業者を対象にベーシックインカムを試験導入した。受給者たちはより幸福かつ健康になったと報告したが、その多くは失業したままだった。

ベーシックインカムの導入を推す声はアメリカにもある。起業家のアンドリュー・ヤン氏は、大統領選に向けた民主党候補指名を争うキャンペーンの中で、自身のプラン「Freedom Dividend(自由の配当)」の一環としてベーシックインカムの導入を訴えていた。

ヤン氏のプランは、毎月1000ドル(約10万9000円) ── 1年で1万2000ドル ── を18歳以上の全てのアメリカ市民に無条件で支給するというものだった。

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、トランプ政権は大人1人あたり最大1200ドルの現金給付を決めた。満額の給付が受けられるのは、年収7万5000ドル以下の個人または年収15万ドル以下のカップルだ。

賛否両論あるとは思いますが、個人的には日本でも導入されるべきだと思いますね。

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