「代替肉で地球を救え」、ハンバーガー・焼肉など有識者や大学と連携して商品開発/ネクストミーツ

「地球を終わらせない」というキャッチコピーで、代替肉の研究開発と商品化、販売を手掛けるネクストミーツ株式会社。代替肉がこれから何故食生活に必要になってくるのかを紹介する、代替肉に特化した情報サイト「NEXT MEATS」を2020年3月に立ち上げ、6月から本格的な創業と位置付け、7月28日にはクラウドファンディングサイトMakuakeから、おいしくて健康的かつSDGs(国連が採択した持続可能な開発目標)な代替肉ハンバーガー「ネクストバーガー1.2」をリリースした。すでに、目標金額の30万円には到達しており、110万円を突破、サポーターの数は200人を超え、一般消費者だけでなく、食品メーカーからの注目も高まっている。

ネクストミーツの佐々木英之CEOは、「動物性の肉に替わる『おいしい植物性の肉』を作って普及させ、新しいライフスタイルを提供しながら、地球環境を良い方向に変えていく流れを作っていきたい」と、この事業にかける思いには使命感さえ感じる。

佐々木CEOはさらに、「地球温暖化の影響が深刻化し、洪水、干ばつ、台風、熱波などの災害が、年々記録を更新している。英国の国営放送BBCによると『気候変動を人類が生存可能なレベルに抑えられるかどうかは、今年の行動にかかっている』と言われている。温室効果ガスの排出は、『化石燃料の使用』と『畜産による動物性食品の消費』が主な原因だと言われている。動物性の肉を使用しない代替肉ハンバーガーに置き換えることで、2,500Lの水資源と、ガソリン車が約18km走るのに匹敵する温室効果ガスの大部分を節約できると言われている」とし、代替肉の社会的意義を強調した。

ネクストミーツは、「食品業界のアップルを目指して、商品開発に取り組んでいく」と公言しており、ビジネススタイルは、「代替肉におけるオープンイノベーションをテーマにした『フェイクミートコンソーシアム』を運営し、有識者や大学(生命科学・食品工学・遺伝子工学)などのネットワークから生まれるアイディアやバイオテクノロジーを駆使して次世代の肉を日々進化させていく」とし、製造は委託して生産している。将来的には、自社工場を持ちたいという計画もある。

「ネクストバーガー1.2」は、大豆たん白とえんどう豆たん白を組み合わせ、試行錯誤の末、添加物を使わずに肉そっくりに仕上げた。天然成分のサラシア配合ソースも開発。おいしいだけでなく、健康的にハンバーガーを楽しめる。商品名の数字の部分は、バージョンを示しており、今後進化させていくことで、バージョンを示す数字は上がっていくのだという。

第2弾は、世界初となる焼肉代替肉「カルビ1.0」と「ハラミ1.0」を8月5日に同時リリースした。佐々木CEOは「これからは、日本ならではの食品を開発していきたい。日本人に馴染みのある食品であれば浸透するスピードも期待できる。すでに第3弾の商品も計画しており、9月頃のリリースを考えている」としている。

ネクストミーツの強みは研究開発のネットワークからアウトプットされるスピード感と味、食感にこだわった研究開発の発想の豊富さだ。ターゲットは、ときどきベジタリアンになるフレキシタリアンとし、子どもから大人までの全ての人に、ネクストミーツのリリースする商品の社会的意義を理解してもらいながら、味・食感にこだわったおいしい代替肉のマーケットを他の食品メーカーとも一緒に作り上げたいと願っている。

これからもっとこの代替と言う言葉を聴く機会がふえそうな気がします。

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