除草剤を使わずに雑草を抑制 「アイガモロボ」開発本格化

山形県庄内地方でホテル業や教育事業、人材紹介業、農業の分野で事業展開するヤマガタデザイン(山形県鶴岡市)は6月1日、グループ会社の有機米デザイン株式会社が先月末までのシードラウンドで約6600万円の資金調達を完了し、本格的な開発フェーズに入ったと発表した。同社は、除草にかかる労力を効率化する画期的な農業用機械の開発に取り組んでいる.

有機米デザイン株式会社は、有機米の栽培における課題を解決し、農業者の所得向上と有機米マーケットの拡大に取り組んでいる。全国の農家が有機米栽培に取り組むハードルを下げるため、元日産自動車のエンジニア2人を中心に、農薬を使わない有機米栽培の大きな課題である、除草にかかる労力を効率化する農業用機械「アイガモロボ(仮称) 」の開発に取り組んできた。

水稲栽培では、10アール当たりの粗収益は有機栽培が慣行栽培に比べ2倍近くなる一方、労働時間は、およそ1.5倍となるなど、生産性に及ぼす時間的制約が大きな課題となっている。中でも除草にかかる労働時間は5倍近くになるとの報告もあり、ロボット化への期待が高まっている。実際、農業者の間では、「除草作業の手間だけで、有機農業をやめたくなるほど辛い」という声もある。

アイガモロボは、田植え後の水田を自律航行して、水中を撹拌し、泥を巻き上げることで光を遮り、水面下にある雑草の生長を抑制。これにより、除草剤を使わずに雑草が生えにくい状態をつくり、除草にかかっていた労力を大幅に削減できる。昨年の実験では、自律航行(制御機能開発など)や抑草効果の基本的な確認。今年度は、雑草抑制のメカニズム、駆動耐久実験、自動運転プログラムなどを研究開発するため、環境の異なる11県のほ場と協力会社で、約70台体制で実験を行う。

こういうロボット開発をもっと進めてほしいですね。

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