白河ラーメンでSDGs 老舗店菊忠×若手ネギ農家×肥料のカタノ

白河市の老舗ラーメン店と西郷村の若手ネギ農家らが連携し、作業の省力化や環境保全など農業における「SDGs(持続可能な開発目標)」を推進している。

 取り組んでいるのは「菊忠」店主の菊地構道さん(39)と、西郷村のネギ農家・鈴木晃太さん(30)、市内の肥料農薬取扱業・カタノ社長の片野仁人さん(39)。同社が販売している硫黄コーティング肥料を使って鈴木さんがネギを栽培し、菊忠に卸している。片野さんの呼び掛けで今年から始め、七月半ばごろに収穫が始まった。

 硫黄コーティングは一般的な樹脂コーティングと異なり、栄養成分が時間をかけて溶けるのが特徴。効果が長く続くため生育に合わせて肥料を追加する作業が省ける。樹脂は使用後に直径数ミリの殻が残るが、硫黄は自然分解される。また、硫黄にはネギの香味を増す効果があるという。

 菊地さんは「ネギの風味が強く、見た目もきれい。捨てるところがない」と語る。鈴木さんは「環境に優しく作業の効率化もできた。良いこと尽くしだ」と喜ぶ。片野さんは「若い人が協力して未来につながることをやっていきたい」と話した。

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