SDGsの目標5「ジェンダー平等を実現しよう」のターゲットや現状は?

現代社会においては特に、ジェンダーの平等は、すべての人が自身の能力を最大限発揮するための機会を得るために必要不可欠です。またこれが持続可能な社会を築くために必要な基盤にもなります。

しかし、教育や経済的資源へのアクセスなど、女性や女児であることを理由に平等な機会を与えられていない状況が世界各地で見られるのです。

日本でも政治的な場や経済的な意思決定のプロセスにおいて、女性の参画が著しく遅れているといった課題が見られます。

そのため「ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う」ことを目指し、9項目のターゲットを掲げて、目標達成をすべく世界中で取り組んでいます。

(出典:国際開発センター「ジェンダー平等を実現しよう」,2018)

世界は「ミレニアム開発目標(MDGs)」(初等教育への男女平等のアクセスを含む)のもとで、ジェンダーの平等と女性のエンパワーメントを前進させましたが、女性と女児は依然として、世界各地で差別と暴力に苦しんでいます。

ジェンダーの平等は基本的人権であるだけでなく、平和かつ豊かで持続可能な世界に必要な基盤でもあります。残念ながら現時点で、15 歳から 49 歳の女性と女児の 5 人に 1 人は、最近の 12 カ月以内に親密なパートナーから身体的または性的な暴力を受けたと報告していますが、今でも 49 カ国には女性を家庭内暴力から守る法律がありません。児童婚や、最近の 10 年間で 30%減少した女性器切除術(FGM)など、有害な慣行については前進が見られるものの、このような慣行を全廃させるためには、さらに多くの取り組みが必要
となります。女性と女児に教育や医療、ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)への平等なアクセスを提供し、政治的・経済的意志決定プロセスへの参画を可能にすれば、持続可能な経済が促進され、社会と人類全体に利益が及ぶことでしょう。職場での男女平等と、女性に対する有害な慣行の根絶に関し、新たな法的枠組みを導入することは、全世界の多くの国で広く見られるジェンダーに基づく差別に終止符を打つうえで欠かせません。

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