SDGsの目標10「人や国の不平等をなくそう」のターゲットや現状は?

不平等というのは人だけでなく国にも起こります。

一国の中におけるそれはもとより、国家間の不平等に関する問題は深刻であり、性別や年齢、障がい、人種、民族などを理由とする差別は、所得格差を大きく広げる要因にもなり、是正を進める妨げにもなります。

また先進国と開発途上国との経済格差を生む原因にもなります。これらを是正するため、機会均等を測る取り組みとともに、途上国輸出への特別な待遇や資金流入の促進が求められています。

「各国内及び各国間の不平等を是正する」ことを目的としており、9項目のターゲットの下、先進国も途上国も対策を講じています。

(出典:国際開発センター「産業と技術革新の基盤をつくろう」,2018)

国際社会は、人々の貧困脱出に向け、長足の進歩を遂げてきました。後発開発途上国、内陸開発途上国、小島嶼開発途上国など、最も脆弱な国々は引き続き、貧困の削減を進めています。しかし、不平等は根強く残り、保健や教育サービス、その他の資産へのアクセスという点では、大きな格差がなくなっていません。経済成長が包摂的でなく、経済、社会、環境という持続可能な開発の 3 つの側面に波及しなければ、貧困を削減するには不十分だというコンセンサスができ上がりつつあります。幸いなことに、所得の不平等は国家間でも、国内でも縮小しています。現時点で、データが入手できる 94 カ国のうち 60 カ国の 1 人当たり所得は、国別平均を上回る伸びを示しています。後発開発途上国からの輸出品に有利なアクセス条件を設けることについても、ある程度の前進が見られます。不平等を是正するためには、原則的に社会的弱者や疎外された人々のニーズに配慮しつつ、普遍的な政策を採用すべきです。国際通貨基金(IMF)で開発途上国が投じる票の割合を増やすことに加え、開発途上国からの輸出品に対する免税措置を広げ、優遇を続ける必要があります。最後に、技術革新は、移民労働者の送金コスト削減に資する可能性があります。

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